スタジオ2年目の試練<その2完結編>「COVID-19、襲来」

Taichiです。前回記事の続きです。

外装工事の影響がようやく収まりかけた3月。そいつはじわじわと忍び寄ってきました。

そうです。コロナです。

今や新しい生活様式として当たり前となり、東京ではおさまる気配もないですが、3月中は、ぶっちゃけちょっと重い風邪くらいの認識で大変呑気なものでした。4月に入り、コロナの危険をマスコミが煽りだし、マスクやアルコール、トイレットペーパーが売り切れ始めると、スタジオの予約キャンセルが出始め、4/8の緊急事態宣言発出を境に事態は一変しました。

キャンセルの嵐

自分の身より予約を守りたかった私は宣言後も特段の対応は取らず、予約を受付けながら静観。

大した影響はないだろうという希望的観測のもと営業を続ける構えでしたが、緊急事態宣言発出以降、予約済みだったお客さんから毎日のようにとキャンセルの連絡が入るようになり、とうとう入っていた予約はほぼ全てキャンセルになりました。
うちのスタジオをご利用のお客様は8割企業様です。したがって、クライアント企業、カメラマン、メイク、モデルそれぞれが社会的、道義的に判断すると撮影はバラしになります。

何件か聞いた話ではモデル事務所はとにかく早く反応したようです。モデルがいなけりゃ撮影はできませんので、自動でバラシになります。バラシになればカメラマンもスタジオもキャンセルです。

私の収入は、スタジオ利用料と自分のカメラの仕事の2本柱で成り立っていますが、よく考えると2本柱ではなかったようですw

YouTubeの収入も多少ありますが、まだスタジオを支えられるような柱にはなっていません。

お手上げ、そして休業

4月に関しては3月分の売り上げが入るのでギリギリなんとかなる状況でしたが、このままではジリ貧が見えてます。そんな中、東京都が緊急事態宣言を受けて、独自に一定期間休業した店舗のある企業、個人事業主に協力金を出す。感染拡大防止協力金制度の発表がありました。

発表当初は自分の施設が対象かどうかわからなかったのですが、最終的にフォトスタジオは休業要請の対象ということで、自分も休業を決めました。

協力金の申請に必要な休業期間は4/17-5/6までの3週間。協力金は50万円。

東京都の協力金の他、経済産業省が中小企業、個人事業主を対象に最大100万円の持続化給付金というのを受付開始したのでこちらも申し込みました。

休業期間の延長!?

5月に入ってもコロナの勢いは収まらず、当初目処とされていたGW明けでも緊急事態宣言が延長され、それに伴い都からの休業要請も延長され、

休業を延長せざるを得ない状況。

スタジオも結局5月いっぱい休業することになりました。

この段階で給付金の類は一切支給されておらず、ほんとに悩みましたが社会全体が自粛ムードの中、スタジオを開けておいてもタカが知れてるので、休業することにしました。

2年目のラスボス、「更新料」

結局1ヶ月半休業を決めましたが、家賃だけならなんとかなるのですが、スタジオの維持に関しての最大の問題が6月にやってくる物件の契約更新でした。

契約更新は家賃1ヶ月分+保証会社へ1ヶ月分+火災保険とのことで、6月末に支払う予定の7月分家賃と合わせると3ヶ月分くらい必要です。

前回の記事でも触れましたが、年末から年始にかけての外装工事での収入減+レンズの購入でだいぶ蓄えを切り崩しており、2月に例年並みに回復して、さあこれからだと思った途端のコロナだったので、めちゃくちゃ金がない!

完全に詰んだ

なんとかしないといけないと色々あがいてみました。

家賃の交渉もしてみましたが、大家には断られ。

借金の申し込みもしましたが、申し込み殺到で間に合わない。

写真の営業もしてみましたが、営業先も苦しい。案件がない。

アルバイトも探してみましたが、おっさんは雇ってもらえない。そんな大金はいきなり稼げない。

コロナマジコロナ。

各種給付金が入らない場合確実に詰む状況で出口も見えず。この時期が一番キツかった。

毎日早朝に不安で目が覚めます。


スタジオ休業で仕事もないため、申請後の情報収集が日課となっていました。

自分の申請がどうなったかなどの途中経過がまったくわからないため、何かの情報を得ようとTwitterで「振り込まれた」とか「修正の連絡が来た」などみんなの報告を検索しまくっておりました。

持続化給付金に関しては、申請順に振り込まれない。どうなってんだ!などと一部界隈で大騒ぎになっていたりして、検索すればするほど不安になるという悪循環。

しかしやめられない給付金サーチ(笑)

これで申請を断られたらマジで終わる。マジで終わる。来る日もくる日もTwitterで給付金サーチの繰り返し。

思い返せば、この当時は少しノイローゼ気味だったかなと思います。

この間、励ましていただいたり、アルバイトを世話してもらったり、友人には本当に感謝しております。ありがとうございました。

もたらされた福音

5月も下旬に差し掛かり、緊急事態宣言の解除の声も聞こえてきた5/20。

とうとうそれがやってきた!

銀行から振り込みのお知らせメールが届いたのでドキドキしながら銀行アプリを立ち上げて残高確認すると、

入ってました100万円!

おかげで無事物件の更新をすることができ、スタジオも3年目に突入することができます。

ぶっちゃけ、自分で切り抜けたわけではなく、国に助けてもらったもので、あまり自慢にはならないんですが、スタジオ開業以来のピンチはこんな感じで脱することができました。

ひとつアドバイスするとするならば、スタジオにしてもカメラマンにしても、確定申告は絶対しとけってことですかね。

正直、コロナはまだ落ち着いていませんし、この後も絶対安泰とは言えない状況ですが、ひとまずスタジオは無事に2周年を迎えられることをご報告しておきます。

今後ともよろしくお願いいたします。

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